【マツダ・CX-3】VS【スバル・XV】比較したらやっぱりCX-3

新車購入を考えるユーザーにとって、今もっとも注目が集まるコンパクトSUV。

コンパクトSUVの熾烈な戦いの中で、ここではマツダ・CX-3とスバル・XVを比較します。

CX-3好き目線を差し引いてもやっぱりオススメはCX-3です。

データと使用感をまとめて、決め手となるポイントを挙げました。

【マツダ・CX-3】VS【スバル・XV】　価格対性能のコスパは？

同規格で比べてCX-3

CX-3とXVは自動車の開発姿勢に似たところが多いです。

共通点のひとつが、このクラスの自動車としてはパワフルな、排気量2000ccのエンジンが用意されていることでしょう。

規格面でくらべようとすると、XVの全グレードがAWD(全輪駆動)という特徴は目に付きます。

そこでまずはCX-3も〔ガソリン車2,000cc・4WD・AT〕のグレードで対決です。

両者とも最もお手ごろなグレードで比較するとCX-3のほうが15万円安いことになります。

• CX-3 20S 4WD　⇒　2,353,600円
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　2,505,600円

グレードを選べるのがCX-3

グレード数と価格幅はどうでしょうか。

CX-3のほうがグレードの数が多く、価格帯も広く取られています。

• CX-3　⇒　28グレード、2,127,600円～3,062,080円
• XV　⇒　5グレード、2,138,400円～2,829,600円

もともとスバルのグレード構成は、全車種においてシンプルです。

それをよく採れば「自信作の提示」なのであり、そこに潔さは感じています。

しかし一方では、運転シーンに応じた多様性というものもほしくはありませんか。

SUVに乗る人が全員、オフロード走行をするというわけではありません。

雪の降らない街のりでは2WDも選びたいじゃないですか。

CX-3はマニュアルで運転を存分に愉しみたいユーザーの要求にもこたえています。

CX-3のグレードが多彩なのは、他社のように「オプションの有無」を主たる要因とはしていません。

ユーザーの生活シーンに応じて、基本性能の組み合わせを細かく提供しているのです。

ステアリングでCX-3が一歩リード

走りに関してはCX-3とVX、ともにパワフル＆スポーティーな方向性がやはり似ています。

が、ここではステアリング関係を見てみましょう。

まずは街乗り時に気になる小回り性能。

最小回転半径を比較します。

• CX-3 20S 4WD　⇒　3メートル
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　4メートル

わずか10センチの差ですが、これが細い路地などでは効いてきます。

実際の運転感覚としても、XVは前方視界がワイドな分、大回りを必要とする感覚があります。

感覚的にXVのほうが明らかに「大きなクルマ」なのです。

次に高速走行時。

CX-3の軽快な走りに対して、VXは安定感を基調としているように感じます。

VXのハンドルを切ったときの反応が感覚的にわずかに遅い、という反応をよく耳にします。

車両重量も影響しているような気がします。

• CX-3 20S 4WD　⇒　1,330キログラム
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　1,420キログラム

コスパはCX-3

ともに走りを追求している点で性格の似たCX-3とVX。

しかしコスト面でも走行性能においてもここではCX-3を推したいと思います。

【マツダ・CX-3】VS【スバル・XV】　大きさと室内スペース勝負

外寸はCX-3のほうがコンパクト

外寸(全長×全幅×全高)比較すると、CX-3がコンパクトです。

• CX-3 20S 4WD　⇒　4,275mm×1,765mm×1,550mm
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　4,465mm×1,800mm×1,550mm

両者とも高さが同じで、立体駐車場の標準1,570mmを考えた設計であることがわかります。

このとき長さと幅はCX-3のほうがコンパクトにまとまっています。

内寸はVXがだんぜん広い

しかし、コンパクトであるために、CX-3は狭いともいえます。

内寸（長さ×幅×高さ）比較すると、車体の大きいXVがたいへん広くなっています。

• CX-3 20S 4WD　⇒　1,810mm×1,435mm×1,210mm
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　2,085mm×1,520mm×1,200mm

正確には外寸で同じだった高さがXVでは10mm抑えられているのですが、それに目をつぶって余りある長さと幅を誇ります。

コンパクトSUVは一般に、後部座席とトランクに不満が語られるもの。

ですが、XVに限ってはこの話があてはまりません。

CX-3はコンパクトであるがゆえに狭い

CX-3の肩を持っておけば、その内装はXVよりもラグジュアリーで上品な印象です。

XVはこの点、外見と同様に、タフでラギット。

しかし、たとえば「居住性」という言葉を思い浮かべた時XVのほうが、シートが明らかにゆったりとして楽な印象です。

荷物の積み様もXVには、やっぱり勝てないですね。

XVは汎用性があるクルマで、ワゴン車的な要素すら感じます。

両車のトランク容量は以下の通りです。

• CX-3 20S 4WD　⇒　350リットル
• XV 2.0i-L EyeSight　⇒　385リットル

スペース勝負はXVが勝ち

SUVはそもそも、荷物をばっちり積み込んで、遊びに行くクルマなのでした。

各社コンパクトSUVが元の意味を切り捨てて進化してきた中で、スバルがあくまで守ったこだわり。

XVは高さを中心にコンパクトにまとめつつも、単純に「広い」。

この素朴な回答にはやはり1ポイントとなります。

【マツダ・CX-3】VS【スバル・XV】　燃費勝負

クリーンディーゼルがハイブリッドに勝利

この対決では再び、XVが全車ADWであることを考慮に入れる必要があるでしょう。

4輪を回そうとした時、燃費はどうしたって2駆より悪いです。

CX-3が2WDのカードを切っては正当な対決とはいえません。

CX-3とXV、4駆オートマの最も燃費のよいグレードを対決させましょう。

マツダCX-3は、そもそもがディーゼル車を出発点とするクルマ。

燃費もディーゼル車が大きく上回っています。

スバルは2018年10月、ハイブリッド車をXVに投入したばかり。

通常、ハイブリッドとディーゼルを比べると、ハイブリッドの優秀さが目立つ結果になります。

実際、2019年10月からの「環境性能割」の優遇度はCX-3よりもXVのほうが高いのです。

しかし、4WDで比較をすると、ハイブリッドよりディーゼルのほうが燃費が良くなりました。

4輪を駆動させるパワーの面で、ハイブリッドはディーゼルには勝てません。

ダメ押しに年間10,000km走行と考えて、年間経費を計算します。

ディーゼルエンジンの軽油に対して、ハイブリッドはあくまでガソリン車です。

• CX-3 XD 4WD AT　⇒　10,000km÷19.2km×110円＝57,291円
• XV Advance　⇒　10,000 km÷15.0km×130円＝86,667円

燃費はCX-3

年間で3万円近い差はかなりのものです。

CX-3ではこれを2WDに替えた時など、燃費はさらに落とすことが可能。

燃費対決はCX-3の圧勝となりました。

【マツダ・CX-3】VS【スバル・XV】　リセールバリュー勝負

XVの値落ち率が際立つ

2019年2月現在の中古車最低価格を見てみましょう。

XVのほうが値落ち率が高く、リセールバリューの低さを感じさせるものになっています。

• CX-3 　1,108,000円
• XV　498,000円

スバル車は世界に市場を持つため、受け皿がたくさんある、という説もあります。

しかしそれはあくまで「極度の過走行車」によい売り先が見つかった場合に限った話です。

無骨で荒削りなXVとCX-3のエレガンス。

それはともに異なる魅力であるには違いありませんが、XVにはなかなか買い手が見つからないのもまた事実です。

リセールバリューはCX-3

マツダ車のリセールバリューは、やはり低いといわれ続け、スバルとどんぐりの背くらべをしていた時代もありました。

しかし、エコカー／コンパクトカーの時代の流れをうまく掴んだ近年のマツダ車は、中古車市場において徐々に評判をあげているのです。

【まとめ】CX-3 vs スバルXV徹底比較

• コスパ勝負　⇒　CX-3
• スペース勝負　⇒　VX
• 燃費勝負　⇒　CX-3
• リセールバリュー勝負　⇒　CX-3

4番勝負の結果は3勝1敗でCX-3の勝利となりました。

運転しやすいコンパクトSUVの実力は、CX-3でこそ感じられるに違いありません。